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Channel: 南大沢昆虫便り
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シロヘリツチカメムシ、そしてカナビキソウ

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以前野鳥撮影に夢中だった頃は、地元でほとんどの種を撮影してしまうと、どうしてももっと珍しいものをとだんだん遠出するようになり、最後には北海道から先島諸島まで出かけることになってしまった。

しかし、野鳥撮影する人が増えて来て情報が飛び交う世の中になり、簡単に何年ぶりに現れた珍鳥などが撮れてしまうようになってきた。

ライフリストは増えたが、だんだん観察時のトラブルなども出てきて、徐々に興味が薄れてきた。

もともと子供の頃に昆虫が好きだったのでチョウやトンボは撮影していたのだが、地元で少し力を入れて昆虫を撮影し始めると、いくらでも「初めて見た!」が出て来る。

それはそうだ、野鳥は全国で600種とか言われているのに、昆虫は地元だけで何千種だかわからないくらいいるのだから。

これは興味が尽きない。

 

さて、今回はまたまた師匠のTさんに教えてもらった昆虫で、シロヘリツチカメムシです。

ツチカメムシの仲間は何種か知っているが、これは聞いたこともなく、環境省のレッドリストに載っていて準絶滅危惧に指定されている。

草原が減ってきているので、ここがすみかの野草や昆虫は減少しつつあるようだ。

 

カナビキソウ(鉄引草)に小さな幼虫と成虫がいると教えてもらったのだが、このカナビキソウが見つからない。

何しろこの斜面のなかにある15cmくらいの高さで1mmほどの白い花が咲いているというのだが。

 

 

ネットでカナビキソウを調べて、何度か行っても見つからない。

たまたま、Tさんに出会ったので教えてもらった。

半寄生植物だというカナビキソウとはこんな植物でした。

 

 

この葉の細い目立たない植物で、この中にも花は咲いているのですが、植物苦手な者には全く分からなかった。

1mmの花を拡大するとこんな感じです。

 

 

 

そして肝心のシロヘリツチカメムシ成虫は、7mm程度のなるほど白い縁取りがある。

 

 

そして2mmほどの赤い幼虫は、蕾にかじりついて食事中のがいた。

 

 

この幼虫は、目立つ赤い色なのに何しろ小さいので、しゃがみこまないとなかなか見つからない。

ツチカメムシの仲間なので、親が子育てをする。

今年はもう幼虫が大きくなってしまったが、来年は是非巣立ち前の子育てを観察したいと思う。

 

それにしても、昆虫は奥が深いです。

いくらでも、地元で初めて見たが出て来る。

Tさんに感謝です。

今度はこんなのが、自分で探せるようになりたいですね。

 

 


アカガネサルハムシ

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一昨日、寺家で行われた道端観察会に参加した。

寺家に行ったのはいつ以来だろうか?

以前は頻繁に個人でも、花虫さんの道端観察会にも行って、ここでずいぶん初めての昆虫に出会った。

今回も大勢の参加でしたが、最近よく来ている人は、昆虫が前より少なくなったと言っていたが、やはりバラエティーに富んでいる。

ここで必ずのように見られるのがこのアカガネサルハムシ。

7mmほどのハムシ科の虫で、名前のように輝くような色はさすがに見事である。

 

このほかに、ホタル、トンボ、チョウ、ゾウムシ、カミキリムシの仲間など各種見られた。

南大沢の虫とは微妙に違うところが面白い。

 

ネジロカミキリ

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タラノキにいるというカミキリを、タラノキを見るたびにじろじろと見つけていたが、なかなかお目にかかれなかった。

先日、Aさんに「今年の3月に地元で見ました。まだいると思いますよ。」と教えてもらった。

きのう、Mさんと行ってみると、なんとあっさりと見つけることができた。

 

 

8mmほどのネジロカミキリが♂♀でいた。

近寄って反対側からも撮ると、アリがちょっかい出していた。

 

 

さらにアップにするとごつごつとして肩の部分のみ白い。

 

 

今まで何年も探していたのだが、いるところにはいるのですね。

Aさんに感謝です。

 

クチナガチョッキリ

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ヒイラギナンテンにチョッキリがいると、知り合いのブログに載っていた。

いつも足にツンツンと葉の先端が刺さって痛く、邪魔だなあと思っていたが、そこにチョッキリがいるとは知らなかった。

ちょうど実がなっている時期なので、近くのヒイラギナンテンを見に行くと、なんといっぱい見つかる。

 

 

実にかじりついているが、ちょっと揺れるとポロっと落ちてしまったり、カメラを近づけると葉の先端に手が触れてチクッとしたり、なかなか撮りにくい。

近づくと、5mmほどだが、なかなかいい色で毛深いのがわかる。

 

 

動き回るのや飛ぶのもいるが、沢山いるので、これはいいと飛翔に挑戦してみる。

昨年グミチョッキリは飛び立つときに3本足だったので、このクチナガチョッキリはどうなのかと思って。

何しろ飛ぶとなったらあっという間だし、どこへ飛ぶかわからないので、手に載せてプロキャプチャーで何度もチャレンジ。

すると、まず中脚を2本上げて、次に前脚のどちらかを上げて離陸時は3本足だった。

 

 

この間、0.0何秒かわからないが、肉眼では到底判別できない。

反対の前脚を上げるのもいる。

 

 

こんなのを撮影しているところは、犬の散歩やウォーキングで大勢が行き交っているところなので、不思議な目で見られていたと思う。

中には、声をかけて興味を持ってくれる人もいたが。

 

違うゾウムシやカミキリでも挑戦したいが、数多くいないとなかなか難しい。

 

 

 

 

ツバキシギゾウムシ

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昨年見つけられなかった、ツバキシギゾウムシですが、今年は撮影できました。

 

 

 

歩いて実にたどり着くとうろうろし始めた。

 

 

 

何とも口吻が長い。

これほど長い口吻を持つシギゾウムシは他にいるのだろうか?

 

 

 

日陰だったが、葉の隙間から木漏れ日があたると明るい茶色になった。

なかなかいい色である。

 

 

 

そして産卵用の穴をあけ始めた。 

動画も撮ったが、何とも風が強くブレブレだった。

興味ある方は、以前の動画ですが、産卵用の穴をあけるためにグルグルと自分が回転するところをご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=Yji-STSjMqE

 

 

 

サナエトンボと鉄格子の向こうの関係

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先月の寺家観察会でのことである。

むじな池から流れ出るコンクリート3面で、上に鉄格子状の蓋がついている水路のところで、「トンボがいる」とKOさんが教えてくれた。

「どこに?」と見ると、その水路の鉄格子のなかを飛び回っている。

そして、檻の中から外界へ出ようとしているようだ。

 

 

トンボにとっては大きな格子なので出ようと思えばすぐ出られそう。

ところが、飛び回っては止まりを繰り返し、なかなか出てこない。

 

 

ヤマサナエのようだが、トンボにしてはやや大きめであるが、この中で羽化したのだろうか。

ここで、グイっと歩けば簡単に出られそうなのだが。

手すりの下の水路なので1m以上あり、手が届かないので草を入れてつかまえさせて引き抜こうとしたら、一瞬つかむのだがゆっくり引き上げると脚をはなしてしまう。

 

翅を広げても閉じても格子にぶつかるので無理やりで出たくはないようだ。

イトトンボのように体に沿って翅をたためれば出るのかもしれない。

ちょっとでも翅を痛めたくないように思える。

やはりトンボにとって翅を痛めることは絶対にやりたくないようだ。

確認はできなかったのだが、たぶん水路を下流に何mかトンネル状のところを飛べば開放の出口があるようなので、そちらから出られると思いそこを離れた。

その時観察会のメンバーははるか先に行っていたので、二人で追いかけたが、その後のヤマサナエがちょっと気になった。

 

 

キカマキリモドキ?

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今日は、昆虫も人も思いがけない出会いが多く、大変楽しい日となった。

人の出会いについては、別途載せたいと思います。

 

昨日もいろいろと出会いがあったが、KOさん夫妻に会ってカマキリモドキを見たと教えてもらった。

早速、いたというところへ行ったが、残念ながら見つけられなかった。

 

ところが今日、全く別のところで偶然見つけることができた。

 

 

カマキリモドキの仲間は、日本には数種いるがキカマキリモドキではないだろうか。

 

 

カマキリモドキは、カマキリみたいな上半身だが全く違うアミメカゲロウ目である。

私は6年ぶりに見たが、実は今日会った方は同じ公園内で2匹見たという。

今年はたくさんいるのだろうか?

 

ところでちょっとした疑問だが、この個体は胴を左に曲げてひねっている。

 

 

羽化したときの失敗なのかと思ったのだが、今日会った昆虫専門家によると胴体を曲げてひねっているのが多いという。

ネットで画像検索すると、確かに胴体をひねった写真がいくつも出て来る。

この理由について、書かれた文章は見つからなかった。

 

 

 

 

 

 

ニセクロホシテントウゴミムシダマシ

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今月上旬にMさん、Wさんと3人で山梨県に行ってきた。

Yさんに聞いて行った初めての場所だったが、なかなかゆっくりと虫を探せてよいところだった。

地元とはやはり違った虫も多く、初めての虫にもたくさん出会えたが、種名不明が多くなかなか写真の整理が追い付いていない。

その中に、何だろうこれはと、とりあえず1枚だけ撮ったのがあった。

ややピンボケだし、露出も悪いので少し修正してみた。

 

 

3mmくらいの小さなものでテントウムシに似ているがと思っていたが、昨日昆虫写真家の新開孝さんのブログを見ていたら、同じようなのが載っていた。

クロホシテントウゴミムシダマシと書かれていた。

早速検索してみると、真上からの写真ばかりで横からのがないが、多分これであろう。

ところがさらに調べると、ニセクロホシテントウゴミムシダマシというのがいて、こちらの方が近いみたいだ。

違いは、前胸背面の後ろ側が少し黒くなっているのは、ニセクロホシテントウゴミムシダマシだという。

よく見るとそのように見えるので、多分ニセクロホシテントウゴミムシダマシであろう。

それにしても長い名前だ。

「偽、黒、星、天道、塵、虫、騙し」である。

 

もう少しきちんと何枚か撮影しておけばよかったと思うが、地元でもいそうなので見つけてみようと思う。

 

 

 

 


ワモンサビカミキリ

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前回の記事、「ニセクロホシテントウゴミムシダマシ」ですが、ご指摘をいただいて「クロホシテントウゴミムシダマシ」に訂正いたしました。

その経緯も追記で記入いたしましたのでよろしくお願いいたします。

なるべく正しい情報をと心がけておりますが、間違いもあるかと思います。

その際にはご指摘いただきたいと思います。

今回もご指摘いただいて、いろいろと気づくことが出きました。ありがとうございました。

 

さて、今日はワモンサビカミキリです。

カミキリに詳しいAさんに教えてもらって、先日初めて見たのですが、今日いつもの3人で行ってみるとまだいました。

フジのツルが切られてぶら下がっている一番下にいました。

 

 

 

ここに3頭いました。

写真にしてわかったのですが、これを拡大してみると足元にアリもいたようです。

 

 

ちょうど目より少し高い位置でしたが、下面にいるのでなかなか撮影は難しかったです。

空バックになってしまうところを、何とか緑が入るようにしました。

 

 

ガロアケシカミキリ

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「南方熊楠生誕150周年記念企画展」というのを見て「南大沢季節便り」に載せたが、それ以来粘菌を探してみようと、観察のついでに探しているが全く見つからない。

粘菌の写真を載せていたTさんに聞くと、「落ち葉が堆積していていつも湿っているようなところや、切り株朽木などで、梅雨の雨上がりという条件も大事。」と教えてくれた。

それではと、梅雨の間の曇り日、今日はついでではなく本気で探そうかと出かけた。

出かけたといっても、我が家から1分で着く常緑樹の多い、暗い、湿った森の中。

そんなところなので、やぶ蚊が防虫スプレーなんて全く気にしないでものすごい勢いでやってくる。

それでもしゃがみこんで足元の湿った落ち葉や倒木を見ているが、見つからない。

すると、地面の濡れた細い枯れ枝を5mmくらいの小さな虫が歩いているのが見えた。

その枝を持ち上げて撮影すると、肉眼ではとてもそうは見えなかったのだが、なんとカミキリのようだ。

 

 

ガロアケシカミキリだ。

 

 

カミキリは立ち木や立ち枯れ、積んである伐採木で今まで探していたが、足元の踏みつけられそうな地面にもいた。

 

結局、粘菌らしいのはいくつか撮影したが、どうもキノコの仲間のようで、よくわからない。

何点か撮影したら、詳しい人に見てもらおうと思っている。

 

シロトラカミキリ

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今日は肌寒く、いかにも梅雨時の天気模様であったが、昨日は梅雨の間の晴れ間が見えた。

それではと、2週間ほど前と同じ山梨県に、同じ仲間3人で出かけた。

山にに近づくにつれ曇りがちとなったが、それでも晴れ間も見えて気温も上がり、虫との出会いも沢山あった。

それに人との出会いもあり、楽しい一日となった。

やはり南大沢ではお目にかかれない虫も多く、初めての出会いがいくつもあった。

2週間たつと花の咲き具合も違うし見られる虫も違ってくるが、それでも前回も今回もいたのが、このシロトラカミキリ。

 

 

伐採木の断面に張り付いていた。

これは以前撮影したことのあるカミキリだが、その時は立ち木に張り付いていた。

 

 

そして今回は、昼食に戻った時車に張り付いていた。

 

 

模様は微妙に違うのだが、たすき掛けをして腰に2本ベルトを巻いているみたいだ。

このたすきは何の意味があるのかと思っていたが、この写真を見ると、後肢が斜めの模様の延長線上にぴったりであった。

脚を長く見せたい??

まあ、そんなことはないか!!!

 

たくさん撮ったので、写真の整理で時間がかかり、同定でも時間がかかっているが、のんびり載せて行こうと思っています。

 

ゾウムシと比べると、カミキリの同定はたやすいと思っていたが、どうしてどうしてこれがなかなか奥深いということがだんだんわかってきた。

 

 

クロサワヘリグロハナカミキリ

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一昨日、山梨県で撮影したものです。

カミキリムシは800種ほどいるということだが、まだまだほんの入り口くらいしか見ていないので、このクロサワヘリグロハナカミキリがどの程度普通なのか少ないのかも知らなかった。結構少ないらしい。

ここで最後にするかというところのウノハナに、このカミキリがいた。

 

 

これは静止時も飛翔時も、色鮮やかでとても美しい。

 

 

いつもは地元の虫を撮影しているのだが、たまには遠出するのもいいですね。

 

 

 

 

 

キモンカミキリ

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昨日も梅雨の晴れ間だったが、用事があって午前中のわずかな時間だけ近所を回って、久しぶりの人に何人かお会いした。

キイトトンボ、アジアイトトンボ、モートンイトトンボなどわずかながら遠くで確認した。

そして今日はまた曇りで、これから雨になりそうである。

 

さて、先日の山梨遠征の時のことである。

Mさんが倒木に何かを見つけたようで、「いた!!」と叫んだ。

倒木の反対側にいたのだが、こちら側にも何かいる。

倒木の下側で見にくいが、10mm弱の小さなきれいなカミキリで、これは見たことがない。

 

 

キモンカミキリだった。

Mさんが見つけたのも同じだったので、両側にいたことになる。

小さいが、上品に見えるカミキリだ。

 

 

ヤナギシリジロゾウムシ?

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これも、山梨遠征の時のことである。

昼頃になるといろいろと見つかり始めた。

やはり倒木の下側に何かいるのを、Wさんが見つけた。

2種いるという。

ちょっと見にくく暗いところにいるのは、10mm以下の大きさで尻が白いのが見えた。

それにじっと固まっており長い触角を背中に回しているので、アトジロカミキリかなと思った。

写真を一枚撮り、すぐにもう1種の方にカメラを向けてしまったがこれが失敗だった。

 

その時に写真を確認しておけば、カミキリと違うかなと気が付いてと思う。

帰宅後Mさんから、これは顔が白く見えるので、ゾウムシではとメールが来た。

写真をリタッチしてトリミングしてみた。

 

どう見てもゾウムシで、触覚のように見えたのは会合線であった。

でもこれは見たことがないので、いろいろ調べてみると、ヤナギシリジロゾウムシのようだがいかがでしょうか?

何しろ、頭の部分を隠してしかもボケている写真1枚だけなのが、悔しい。

もちろん、名前も知らない見たことのないゾウムシである。

そういえば、柳の木が近くにあったような気がする。

どんなのでも、じっくり確認しないとだめですね。

 

 

シータテハとミスジチョウ

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また山梨遠征の時の虫ですが、今日は甲虫ではなくチョウです。

森林地帯なので、チョウやトンボは極端に少ないのですが、道端にタテハチョウがいた。

南大沢では見られないシータテハだった。

じっと動かないので、少しづつ近づいてみたが大丈夫で、どうやら小さな獣糞にご熱心であった。

そこにミスジチョウが遠慮がちに近づいてくるが、シータテハが追い払ってしまう。

でも徐々に慣れてきたのか、両者が近づいて仲良くなった。

 

 

 

 

シータテハの方が小さいのだが強いのかな?

 

前回は、ヤマキマダラヒカゲが見られたが今回は出会えなかった。

 

 


ヤナギシリジロゾウムシ リベンジ

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3回目の山梨行きを昨日実施してしまった。

同じ同行者で同じところに4週間に3回というのは初めてで、それだけみんな魅力的だったのかもしれない。

前回、クロサワヘリグロハナカミキリがしっかり撮れなかったお二人はそのリベンジ、こちらは悔しかったヤナギシリジロゾウムシをちゃんと撮りたいし、アカネトラカミキリなどほかの虫も見つけたいと欲張って行ったのだが、全部クリアーで全員満足であった。

着いてすぐ、車から降りてこちらはまだカメラの準備をしているところで、Wさんが「ゾウムシがいた」という。

それも車の脇の白いガードレールにである。

 

 

ヤナギシリジロゾウムシが、こんなに簡単に見つかるとは思わなかった。

確かに前回見たところに近く、改めてみるとまわりにはヤナギの木が結構ある。

いくら何でもガードレールの白バックではかわいそうなので、枯れ枝に載せて顔から撮る。

 

 

おとなしくしているので顔も撮って拡大してみた。

 

 

頬も白いので、ヤナギホオジロゾウムシと言ってもいいくらいだ。

 

前回のもまとまっていないのに、今回はさらに多く撮影したので、嬉しいことに種名判別が大変である。

まあ、ゆっくりと載せていきます。

 

 

タテスジアカヒメゾウムシ

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これも3回目の山梨遠征時であるが、標高1500m付近の森で見慣れないヒメゾウムシを見つけた。

ヒメゾウムシは真っ黒というのが多いのだが、小さくて3mmくらいだが、写真に撮って確認すると赤い色が見え白線状のものがある。

これは見たことがない。

 

 

小さいのによく歩く。

 

 

帰宅して確認すると、タテスジアカヒメゾウムシであった。

似た種がいないので、これはわかりやすいヒメゾウムシだ。

数は少ないらしい。

 

 

 

 

小松貴著 「絶滅危惧の地味な虫たち 失われる自然を求めて」

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以前、小松貴著「裏山の奇人;野にたゆたう博物学」を読んだのだが、これが大変面白かった。


今回、同じ著者の本が2冊出版されたが、そのうち表記の本を読んでみたが、これがまたまた大変面白く考えさせられる本であった。

絶滅危惧という言葉は知っているが、その分類や意味を全く理解していなかった。

多少なりとも昆虫が好きで見つけては撮影している人間なのにである。

ましてや、一般の昆虫に興味のない人は全くどうでも良いことなのかもしれない。

絶滅危惧とはいっても、我々でも知っている大型の甲虫や、チョウやトンボは出てこない。


地味なというだけあって、ほとんど初めて聞くような虫たちである。

しかし、読み進むと「身近な環境にいかに多くの絶滅危惧種が存在するか」と書かれているように、南大沢でもいる種が唯一出てきた。

それが、先日載せたばかりの「シロヘリツチカメムシ」である。

 

 

やはり、イネ科植物に寄生するカナビキソウに依存して生活しているので、この植物がないと生きていけない。

定期的に河川の氾濫があったり、定期的に草刈りがされる草原が必要な場所でないとカナビキソウが育たない。

極端に限定されたところにしかいないそうだ。

そういう意味でも、南大沢はすごい。

その他の昆虫は本書を読んでいただくとして、コラムのように書かれている文章に非常にひかれた。

「絶滅危惧種の本をだすということ」という欄がある。

確かに、「これは非常に貴重です」と言ったとたんに、植物などは大量に採られ、あっという間に店やネットで販売してお金にかえようとする人たちが出てくる。まあ、絶滅に至るのは、環境破壊の方が大きいのだろうが、採集という面も影響はある。

これが心配だが、それよりも生き物に対する一般の人の無理解・無関心が絶滅危惧種を作り出している。

ということが書かれている。

 

もう一つ、「虫マニアの功罪1~3」というコラムも面白くて、これも考えさせられたが、内容は本書を見ていただきたい。

小松さんのFacebookを見ると、「精霊」という言葉が時々出て来るのだが、意味が分からなかったが、それがこの本のあとがきを読んで理解できた。

出典は、自分には全く接点のないところであった。


小松さんを最初に知ったのは、「アリの巣の生き物図鑑」だったかと思うが、その後、丸山宗利さんと一緒に情熱大陸に出ていたのを見た。

ところが。

数週間前、この本を読み始めたばかりの頃、何ということか南大沢で偶然小松さんに出会ってしまった。

そして昆虫観察をご一緒してしまったのだが、このことは別途書きたいと思います。

 

 


 

オトシブミ

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3回行った山梨の昆虫が整理できていないのだが、昨日は前から予定していた長池公園生き物図鑑のメンバーで、富士山方面の観察会に出かけた。

昨年も行って南大沢では見ることのできないような昆虫たちを撮影したので、今年はどうかと期待を込めて一行5名で道志道を抜けて行った。

やはり、カミキリ、ゾウムシ、カメムシ、チョウなどいろいろと出てきた。

中でも、撮れそうでいてきちんと撮影出来ていなかったオトシブミ科のオトシブミに出会えたのがよかった。

何故だか、道路わきのガードレールから見下ろす位置にいて葉の先端にしがみついていた。

 

気配を感じたのか、飛びそうな仕草をしたが、まだじっとしていた。

 

 

これは南大沢では見たことがない。

 

暑かったけれど楽しい一日でした。参加の皆さん大変お世話になりました。

 

今回も、帰り間際になって知合いの昆虫に詳しい一行に出会えた。

久しぶりだが、情報交換もできてよかった。

 

 

 

キイチゴトゲサルゾウムシ

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今日は風も弱く暑かったですね。

これも先日の富士山にいたゾウムシですが、なぜかガードレールの上をかなりの速さで歩いていた。

 

 

何だか、顔がよくわからないので拡大してみる。

 

 

右前肢が顔に重なっていたようだ。

 

 

上から見ると、肩の白斑が目立つ。

この時点では、見たことがないゾウムシで名前もわからなかった。

そこで、ガードレールではなく落ちていた小枝に乗ってもらって撮ろうとしたら、固まってしまった。

 

 

ちょっとボケボケの写真ですが、顔も長い口吻も肢も含めて丸まってしまった。

同行のTさんに聞いたら、キイチゴトゲサルゾウムシと教えてくれた。

キイチゴなら葉の上に乗せて撮ってやればよかった。

 

 

 

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