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Channel: 南大沢昆虫便り
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オツネントンボ

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今年も3週間ほど所用で北海道へ行っていた。

着いてすぐに庭へ行くと、昨年同様オツネントンボがいた。

水辺から遠いのに、なぜここの庭を見つけるのか不思議であるが、毎年この時期にいる。

それも庭の片隅の同じところに。

 

 

オツネントンボはホソミオツネントンボの未成熟と同じような色をしていますが、こちらは前翅と後翅の縁紋がずれていて、全体の模様も若干違います。

 

 

今年は3頭いたのですが、警戒心が強くどうしても手乗りにはなりませんでした。

昨年は毎日手に乗って来るフレンドリーなオツネントンボだったのだが。

代わりに手に乗ってくれたのはノシメトンボだった。

 

 

iPadを持っていたので、ブログの更新もできたのですが、画質が落ちるのと思うようにレタッチできないので、帰宅後となりました。

OLYMPUS OM-D E-M1 MarkIIだと、wifiで簡単にiPadに送れるのはとても良いのですが、その際のフル画質転送がうまくいきませんでした。

まあ、そんなわけでFacebookには簡単に載せたので、同じのをご覧になった方もいると思いますがお許しを。

 

 


クジャクチョウ、バタバタと飛び回る

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9月の初めに軽いギックリ腰をしたのですが、北海道へ行ってひどくなり、2週間ほどはあまり動けないほどで、今でも完治していない状態です。

写真もあまり撮れていないので、北海道の時のことです。

ある朝、部屋の中で蝶が飛んでいるというので、何だろうと行ってみた。

 

明るい窓サッシのところに、なんとクジャクチョウがいた。

東京近辺では、比較的高い山に行かないと見られないが、ここは海岸にも近いところだが数日前には庭でも見ることができた。

カメラを近づけたら飛び始めたが、クジャクチョウは飛ぶとオオムラサキのようにバタバタと音を立てて飛び回るのには驚いた。

壁に、カーテンに、机の上にと飛んで落ち着かない。

 

そっと手を出したら手にも一瞬だけ乗ってきた。

クジャクチョウの手乗りは初めてだ。

 

写真を撮りに行けないので、向こうからきてくれたみたいだ。

窓を開けたら、さっと上空へ飛び去って行った。

 

キマダラカメムシ

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外出時は、通常何らかのカメラを持っているのだが、この時は持っていなかった。

サクラの木に何やらカメムシがいる。

近づくと、キマダラカメムシの成虫だった。

2年前にキマダラカメムシの幼虫は撮影していて、そのうち成虫にも会うだろうと思っていたのだが、なかなか出会えなかった。

仕方なくビニール袋に入れて持ち帰り、自宅で撮影した。

 

 

大型で25mm以上あっただろうか。

その後サクラの幹にとまらせて撮影しようとしたら、あっという間に飛び去ってしまった。

あんなに早く飛ぶとは思わなかったのだが、まあそのうちまた見つかるでしょう。

このキマダラカメムシは外来種で九州地方にいたのが、だんだん北上して東京では2010年に確認されたというが今では各所で観察されている。

 

 

シギゾウムシくん、大丈夫かい?

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1ヶ月以上行っていなかった長池公園に、昨日Mさんと短時間だが行ってみた。

渡りの鳥はいないし、虫も撮影するようなのがあまりいなかった。

こうなると、手すり観察ですねと話していると、10mmほどの虫が忙しそうに歩いていた。

なんだかよくわからなかったが、近づいてよく見るとなんと口吻の折れたシギゾウムシだった。

 

真上から見ると、左の後肢も半分しかない。

 

それでもすたすたと何でもないように歩いている。

そもそも虫は痛みを感じないらしいがどうなのだろう?

それに、口吻がなくて食事ができるのか?

今までシギゾウムシは触角の位置や長さで識別していたが、この写真だけで種名がわかるのだろうか?

 

ゾウムシは、成虫で越冬だと思っていたが、調べてみるとクリシギゾウムシなど幼虫で越冬するのもいるらしい。

そうするとこれは、繁殖を終えて余生を送っているのか?

いずれにしても、何があって、口吻と脚を失ってしまったのだろうか?

人間だったら、大変な大怪我だが・・・・

 

 

 

コムラサキ越冬前の幼虫

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熱心に探すとなかなか見つけられないのだが、何気なくヤナギの葉を見ていると、幼虫らしき影が見えた。

これはもしやと近寄って良く見ると、やはり越冬する前のコムラサキの緑色の小さな幼虫だった。

 

越冬中の茶色いのや、越冬後の幼虫は見たことがあるが、この時期に見つけたのは初めてである。

真上から見ると、スッキリしていて尻の先端は閉じている。

 

 

似ているオオムラサキや、ゴマダラチョウ、アカボシゴマダラの幼虫よりもスマートだ。

何とか顔を見せてくれないかと撮影していたら、動き出してしまった。ゴメン!!

 

顔も小さくて突起が長くかわいい。

 

これから脱皮して色が変わり、幹の裂け目などで長い越冬に入るのだろう。

 

以前のコムラサキの記事 → クリック

 

シロモンノメイガ

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秋らしくなってきたかと思うと、真夏の気温になったり、変化が激しい季節である。

コスモスの咲いているところで、飛び回っているガがいた。

花にとまった。

 

 

シロモンノメイガという、開長20mmほどの小さな昼間飛ぶガである。

さらに近づいて撮影した。

 

 

よく見るとその花には先客がいた。

さあ、どうなるのか?

両者は互いに気がついているのだろうか?

しかし何のことはない、さっと飛び立ち、気ままにそこいら中を飛び回っては止まるのを繰り返していた。

 

 

山地にいるとも書かれているが、この近辺ではふつうに見られるようだ。

 

 

 

 

ハムシをフラッシュ使用のカメラ内深度合成で撮る(題名を変更いたしました)

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寒くなり、今週は12月の気温の日もあった。

いよいよ虫は見かけなくなり、仕方ないと手すりを見ていくと、だんだんにぎやかになってきた。

直径4センチくらいの手すりに、小さな虫がじっとしていた。

 

もう少し近づいて撮影してみた。

 

 

マダラアラゲサルハムシだと思う。

調べると、マダラカサハラハムシという別名もあるようだ。

追記)  コメントでクロオビカサハラハムシとご指摘がありました。

         もう少し調べて正式に訂正します。題名はハムシに変更しました。

追記2) マダラアラゲサルハムシと書きましたが、クロオビカサハラハムシということに訂正いたします。

     てんとう虫さんありがとうございました。

     尾園暁さんにも教えていただき、また下記ページを紹介していただき、この仲間にはたくさんの似た種類がいることを知りました。お礼申し上げます。

 

 

じっとしているが、少しつつくと動くので死んではいないようだ。

正面から撮影してみる。

 

 

なかなかいい顔をしているが、普通に撮ったのでは、眼の周辺にしかピントが合わない。

こんな時は深度合成をしたいのだが、かなり暗いところなのでフラッシュ使用でないと撮影は難しい。

しかし、フラッシュ撮影でも発光量をマニュアルで弱くすれば、発光間隔も短いので手持ち撮影で深度合成できるのではとやってみた。

今まで手持ちの深度合成はやっているが、フラッシュ使用は初めてである。

2度「合成できませんでした」と出て失敗したが、3度めはカメラを持った手とレンズ先端を手すりに載せて何とかできた。

 

ステップを5としたので、ピント間隔が短く後肢先端までピントが合わなかった。

まあ、三脚でしっかり固定して、ステップ6とすればもう少し良いのだろうが。

 

ちなみに深度合成8枚の写真の1枚目はこんな写真である。

 

 

フラッシュ使用でも深度合成が手軽にできることが分かったのは良かった。

 

OLYMPUS OM-D E-M1 MarkII  M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro  ISO800 1/50 f4.5

 

久しぶりに虫を探す

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約一か月更新ができなかったですね。

所用で南大沢を離れていたのですが、先日戻ってきました。

これからもとぎれとぎれの更新になりそうです。

Facebookの更新はipadでできるのですが、ブログだと写真も大きく載せたいので気に入った加工が出来ないので、休みにしています。

 

さっそく虫探しをしたのですが、この時期少ないですね。

実は、Mさんと鳥を探しに行ってのですが、鳥も少ない。

多摩川で見た虫です。

 

 

 

そして長池公園にいた虫です。

 

 

 

 

やっぱり、虫を探してそっと近づいてゆっくりと撮影していると、他のことは何も考えないで、いい写真を撮ろうと夢中になって、楽しくなりますね。

虫の名前はどうでもよくて、探すの面白い、良いカットが撮れるとまた嬉しい。

これからもゆっくり続けます。

 


ムラサキシジミ

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今日は午前中、風もなく青空で何とも気持ちの良い日となった。

近所の公園を通りかかると、石段の踊り場に積もった枯葉の上に、紫色に光るものが。

 

 

ムラサキシジミだった。

少し近づいて、飛翔を撮ろうとしてプロキャプチャーモードにして、機会をうかがう。

しかし一瞬で飛び去ってしまった。

慌ててシャッターを切ったが、何とか見られるのはこのたった一枚。

 

 

この角度の写真は今まで撮ったことがないが、なかなかきつい顔をしていて、睨まれているみたいだ。

60mmマクロレンズでの撮影ですが、2枚目はかなりトリミングしてあります。

 

ニトベエダシャク

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自転車置き場のコンクリートの床に、何やら最近ネットで見たような蛾がいた。

確かこの特徴のある模様だ。

 

 

近寄ってフラッシュで撮影してみる。

 

 

前からも撮影。

 

 

ちっとも動かないので、枯葉で少し動かしたら、逆さになってビクとも動かない。

近くの森から飛んできてここで息絶えたようだ。

 

最近、昆虫写真家の尾園さんの「湘南むし日記」で見た、ニトベエダシャクだった。

11月中旬に現れるとのこと。

なぜか、今まで見たことがなかった。

 

 

 

 

 

コミミズク幼虫

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手すりにコミミズクの幼虫がいた。

寒くなる頃になると、このコミミズクの幼虫が見られるようになる。

なかなか成虫は見つからないが、幼虫は手すり上では容易に見つかる。

でも、ここまで緑色なのは今まで撮影していなかった。

 

だいたい茶色系で、焦げ茶色が多い。

じっとしているので、少し立ち上がってもらおうと、尻にそっと触ったら、びっくり。

50cmくらい一瞬で飛んで消えた!!!

 

今まではのろのろと歩きだすくらいだったのだが。

こんなにジャンプ力があるとは思わなかった。

 

 

「カブトムシ山に帰る」という本

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所用で地方都市に滞在しているが、久しぶりに地域のコミュニティセンター内にある小さな図書館に行ってみた。

狭いのだが、昆虫に関する本が結構置いてあるのが嬉しい限りだ。

児童向けが多いのだが、ファーブル昆虫記と並んで丸山宗利さん、新開孝さん、森上信夫さん等の本も置いてあり、そこに見たことがない「カブトムシ山に帰る」(汐文社)という本を見つけた。初版は、2013年8月。「カブトムシが小型化している⁈」と見開きにあり、どう言うことだと読んでみたら、これがなかなか面白い内容だった。

文字が大きいし、ルビもふってあるので児童向けの本かもしれない。

 

著者は山梨県に住む昆虫写真家の山口進さん。

最近コガネムシ位の小さなカブトムシが、どんどん増えて来ていると感じて、その訳を探りあてたという内容です。

幼虫の時に餌が十分でないと成虫は小型になるというのは聞いたことがある。自分ではやや小さいなくらいのは見たことがあるが、コガネムシ大と言うのは見たことがない。

 

詳細は本を読んでいただきたいのですが、概要は以下のような内容です。

ただしニュアンス等多少違いがあったらご容赦を!

 

著者は、子供の頃九州の照葉樹林ではカブトムシは大変少なかったが、大人になって行った山梨の日野春の落葉照葉樹林には沢山いるので驚いた。

そして、図鑑には幼虫は腐葉土を食べるとあるのに、クワガタを探しに山へ入った時に伐採木の固い根の中にカブトムシの幼虫が7匹もいたのを見て不思議に思った。

カブトムシの成虫は豊富な樹液、幼虫は沢山の腐葉土があれば沢山発生する。いわゆる里山と言われるところです。

 

途中は省略しますが、著者は長年の観察から、なぜ小型のカブトムシが増えたのか次のような説を立てました。

 

カブトムシは里山環境ができる遥か以前から、山の中の森で小さな体で生きていた。

カブトムシの幼虫は大きく、鋭く、力強い口を持っていると言うのも、倒木や朽木に向いている。

体が小さいと餌も少なくてよく、俊敏に飛べて飛行距離も長いようです。

 

ところが、山里に人が住むようになって里山が出来ると、豊富な腐葉土、クヌギやコナラの樹液で夢のような暮らしができるようになった。

そして幼虫の豊富な餌で体型も大型化した。

 

里山が消えつつある今、雑木林が荒れ樹液も腐葉土も少なくなって、山へ戻りつつあるのではないか?

山の中のサイカチなどの樹液と、倒木などから出来る腐植土や固い朽木を利用する小さなカブトムシに今移動中なのでは?

これが、著者の何年もの観察から気がついた点と言うことでした。

 

それが、「カブトムシ山に帰る」という題名です。

 

検索すると30mm以下の採集記録が出て来ますね。

しかし、極小カブトムシがいたけど何故と言う質問欄でも、回答にこの本の記述は見つからず、餌が少ないか幼虫が密集していたのではというような書き方でした。

書名で検索すると、小学生高学年の読書感想文課題図書でした。

そこには、たくさんのコメントがありました。

この本は、大人が読んでも面白い。

 

しかし、この本に書かれているようなことは私は考えてもいなかった。

来年は、コガネムシ大のカブトムシを是非見つけてみたい。

 

タマバチの仲間

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東京に戻りましたが、やはり北国に比べると暖かいですね。

特に今年は雪の量が多いようで、雪国はどこも雪かきが大変なようです。

東京では青空の穏やかな日が続いて、気持ちがよい。

ところが・・・・

 

東京に戻ったとたんに風邪をひいて熱を出して、やっと昨日から写真を撮り始めた。

今日は、長池の手すりにこの時期に出てくるタマバチ仲間を撮影した。

 

 

久しぶりなので、フラッシュを忘れて、手持ち自然光なので、あまり絞り込めなかったので写真はいまいちですが。

このタマバチの仲間は、冬は単為生殖のメスだけとか。

産卵して、虫こぶを作るようだ。

これだけはっきりした模様だが、調べても種名が判別できなかった。

なんというタマバチなのだろう?

今年はどんな年だったかな?

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今年も明日一日を残すのみとなりましたが、やはり早かったですね。

 

今年後半は年末まで色々と忙しくあまり撮影も出来なかったのですが、4月から9月にかけては変化に富んだ楽しい昆虫撮影ました。

初めて撮影するカミキリやゾウムシも結構出て楽しかった。

記憶に残った主なものを10種挙げてみます。

 

4月には、我が家から数分のところにあるカエデにコジマヒゲナガコバネカミキリがいた。

まだまだ見たことがないカミキリが近くにいるのに驚く。

 

 

5月の連休はグミチョッキリの飛翔の撮影が面白く連日通った。

そして、大地沢ではアオバセセリの飛翔も撮れた。

これらは、OLYMPUS OM-D E-M1 MarkIIのプロキャプチャーを使わないと撮影できなかったでしょう。

 

さらに、桐の木の上の方にいてなかなか出会えなかったクロタマゾウムシの成虫と、7月には地元で幼虫の撮影もできた。

どちらも崖下にある大きな桐の木だが、運よく大きな葉を上から見下ろせるところだった。

 

6月の富士山麓では、初めて見る大型のカスミカメムシに出会えた。

そして地元では、初めて見るクロヒメヒゲナガゾウムシを撮影できた。

 

 

7月は、不思議なアミメアリの集団の発見。

 

8月は、今までなかなか見つからなかったカノコサビカミキリを思わぬ場所で発見してもらった。

 

9月は長期で北海道へ行っていたが、その時にクジャクチョウの手乗りを撮影できた。

そして帰宅すると、自宅に保管していた小枝から、スネアカヒゲナガゾウムシが出てきていた。

 

まだまだあるのですが、長くなるのでこのくらいにしましょう。

昆虫撮影の最盛期に自宅にいられたので、結構面白い撮影ができました。

その間、大勢の友人知人に教えてもらったものも沢山あり、感謝です。

是非、来年も楽しんで撮影したいですね。

皆さん、よろしくお願い致します。

 

 

 

 

ヒレルクチブトゾウムシ

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今年は、ケヤキの樹皮下の昆虫は撮影していなかったのだが、たまにはちょっと見てみようかと近所の一番見やすいケヤキで探してみた。

すると、最初にこんなのが出てきた。

 

 

右下にいるのがヒレルクチブトゾウムシ。

そして順に2mmほどのこの中で一番小さなヨツモンヒメテントウ、クロハナカメムシ、ヤドリノミゾウムシ、それにクモもいた。

この虫たちは、指と比べてもかなり小さい。

今年は、この2mmほどの虫たちをアップで撮りたいと思っているのだが、なかなかうまい機材の組み合わせがない。

費用をかければそれなりにそろうのだが、そこを工夫で何とかしたい。

今使っている、M.ZUIKO DIGITAL ED60mm F2.8 Macroでヒレルクチブトゾウムシを最大倍率で撮影してみた。

 

 

これで約1倍である。17mmほどの横幅をセンサーサイズの17.2mmに撮影できる。

これにKenkoの中間リング10mmと16mmをつけると10mmの横幅が画面いっぱいになり約1.7倍。

 

 

この約4.5mmのヒレルクチブトゾウムシが画面いっぱいに撮れれば、約4倍の撮影倍率になる。

そうすれば少しトリミングすれば顔の拡大もできそうだ。

前玉外しもしてみたが、なかなか思った画質にならないのと、WDが短すぎてレンズ直前に被写体を置かなくてはならないので、撮影が難しい。

まあ、まだまだ試行錯誤が続きそうだ。

 

 

 

 

 


「ボクが逆さに生きる理由」という本

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気になっていた本を読んだのだが、これが素晴らしく、とても面白かった。

この本はコウモリについての本です。

著者は北海道のコウモリや動物を撮影している写真家の中島宏章さんです。

「ボクが逆さに生きる理由  誤解だらけのこうもり」ナツメ社

 


虫のブログなのにコウモリですかと言わないでください。

実はコウモリがなんとなく好きなのです。


そしてコウモリを漢字で書くと「蝙蝠」で、虫偏で虫がふたつも付くのです。

 


興味深い記事がたくさんあるのですが、ほんの少しだけ紹介します。

哺乳類は約5500種で、そのうちコウモリ目は1300種(約24%)で、ネズミ目の2300種に次いで2番目とのこと。そんなにいるのか。

ちなみに地球上の生物は約174万種で、そのうち昆虫が100万種と言われている。

今までに何度も生物の大絶滅期があったが、今も絶滅期で毎年大量の種が絶滅していると言われているが、この本では次のようにこの20年で種数が増加しているという。

    コウモリ   1000→1300
    哺乳類      4000→5500
    両生類      4500→7500

これは秘境で新種が見つかったからではなく(中にはそういうのもあるが)、DNA分析の進歩で別種と判明と言うのが多いとのこと。
これはすべての生物種で言えると思う。。
でも昆虫は20年前も今もザックリ100万種。これは種数が多すぎて研究が追いつかないかららしい。

興味深いのは、コウモリは馬の仲間だということである。エッと思ってしまいますよね。DNAによる分子系統樹では以前考えられていたトガリネズミなどより馬に近いそうです。

ところで、題名の逆さに生きる理由についてですが、こんな風に書いてありました。
それは重力が関係している。
高いところのぶら下がっていれば飛び立つのに楽で有利だということらしい。
それに寝るにしても、ひっかけているだけなので力が要らない。
まあ、例えば、バッタにしても水鳥にしても飛び立つにはかなり力を使っていますね。
クモも巣のやや上の方で下向きにいて、餌がかかったら楽に下方へ移動して捕まえるという。そんな風に考えたことがなかった。

そのほかにも、なぜ飛べるのか、エコーロケーションのこと、体温を自由に下げるトーパー(休眠)のこと、小さな体なのに寿命が異常に長いこと、血を吸うのはごく一部のこと、ウイルスのこと等々、多岐にわたっています。

そして、こんなことも書いてありました。

なにか都合の悪いことがあったとき、コウモリは自分を変えて自然の摂理に合わせる。
人間は逆で自分を変えずに自然の側を変えてきたといえるかもしれない。
自然の摂理に従うことの凄さをコウモリは教えてくれる。


まあ、観察したコウモリの写真と解説かと思っていたら、超音波や飛行の科学的な内容まで、面白さ満載の本でした。

興味ある方は是非お読みください。


中島さんには何度かお会いしていろいろと教えてもらったことがあります。
中島さんが東京で開催した写真展に伺った時に、コウモリの飛翔の撮影法を教えてもらい、成る程と思い早速試してみましたが難しい。何度か挑戦して撮影したのがこの写真です。

 

 

長池公園のアブラコウモリ。当時はコンポジット撮影法などないので、30秒くらいで全体を撮影しその間にコウモリが狙った場所に来たら手持ちのフラッシュを発光させたものである。

 


今、池袋のジュンク堂で以下の企画展をしているそうです。


「サカサのさかさはサカサ」
  ~コウモリの不思議をひも解く企画展~

  2018年1月28日~2月28日16時まで
 ジュンク堂書店 池袋本店 7階 理工書フロアにて

https://honto.jp/store/news/detail_041000024244.html

***新刊「ボクが逆さに生きる理由」関連の企画展です。

 

 

第14回 里山写真クラブ作品展 

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写真展のご案内です。

毎年この時期に開催しているグループ展で、今年は14回目になりますが、今回は特別展です。

ずっとこの作品展をけん引していただいた花虫とおるさん(吉田富士夫さん)が昨年お亡くなりになったので、特別な展示となります。

もうできないかと思っていたのですが、花虫さんが生前この会場に申し込んで確保してくれていたのです。

毎年のメンバー17人のほかに、観察会常連のメンバー14名も参加しての合同展です。

花虫さんの写真も展示しております。

私は、昨年撮影してブログにも載せたのですが、プロキャプチャーモードでの写真2点展示しております。

お近くの方はぜひお越しください。

ちなみに、私は最終日2月5日が当番日です。最終日は15時までです。

 

 

第14回 里山写真クラブ作品展


開催期間 :平成30年1月31日(水)~2月5日(月)10:00~18:00(最終日15:00)


場  所 :かなっくホール3階 ギャラリーA (JR東神奈川駅前)

 

 

第14回 里山写真クラブ作品展 無事終了

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前回お知らせした、「第14回 里山写真クラブ作品展」が、おかげさまで無事終了いたしました。

このブログをご覧になってお越しいただいたすべての方に感謝したします。

中には遠方から来て頂いた方もおり、また初めてお会いする方もおり、ありがとうございました。

積極的に推進していただいたTさん、それにいろいろな点で活躍いただいたMさん、Kさん、その他参加の皆さんのおかげでとてもよい作品展となりました。

花虫さんもきっと喜んでおられると思います。

 

私は、昨年の撮影で一番気に入った、プロキャプチャー撮影の写真2点を展示させてもらいました。

一つは「グミチョッキリの飛翔」で、あの小さな虫が1匹飛んでいるのでは物足りないので、4つの写真を一つにまとめたものです。

 

詳細は、2017/5/12の記事をご覧ください。

 

もう一つは、「アオバセセリの飛翔」です。

 

こちらも詳細は、2017/5/20の記事をご覧ください。

 

今年もプロキャプチャーをもっと使いこんでいければいいなと思っています。

春になったらどんな出会いがあるのか楽しみです。

 

 

クロテンフユシャク

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今日は、青空が広がって風もなく穏やかだった。

長池公園の手すりを見ていくとフユシャクがいた。

 

 

クロテンフユシャクのようだが、飛べないメスをオスが見つけたのだろう、交尾していた。

 

 

メスは、オスの翅の下に隠れるようにしている。

 

 

正面から撮ってみると、脚は愛嬌だが身体は全く見えなかった。

 

 

今年は、あまり公園や森に行かなかったせいもあるが、フユシャクが少なかったような気がする。

数年前のような乱舞しているという光景に出会わなかったのだが、それが南大沢を暫く離れていた時期だったのだろうか。

他の場所ではどうだったのだろう。

 

 

 

クロテンフユシャク その2

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一昨日のブログのクロテンフユシャクですが、関連することを若干書いてみます。


このブログを書いて思い出したのは、昨年クロテンフユシャクについて興味深い話題があったことです。
 
長池公園生き物図鑑」というのがネット上にあります。

長池公園で撮影した生き物について、どなたでも投稿できる写真図鑑です。

その「勉強会」は2004年からほぼ毎月続いていますが、昨年11月は「季節性の違いによって生じる冬尺蛾の種分化」(生物時計の生態学 第9章)でした。


この内容が、クロテンフユシャクについてでした。
簡単に説明することは、私には難しいのですが、こんな内容でした。

ーーーーーーーーーーーーー

この本の第9章は山本哲史によるフユシャクガの種分化についてである。
この仲間は一年に一世代で冬季に成虫が出現する。
クロテンフユシャクは各地で観察されるが、11月から4月まで採集できる。
成虫の寿命が2~3週間としては異常に長い。
良く調べると最寒月の気温が0℃以上では厳冬期に成虫が現れ、それ以下だと10月頃現れて厳冬期にはいなくなり、3月頃また現れる。
つまり、寒冷地では厳寒期に活動せずに,初冬型と晩冬型に分かれる。
そして、初冬型は卵で晩冬型はサナギで厳冬期を乗り切る。
同一地点での、この二つの型の集団は成虫が出会うこともなく、遺伝的にも隔離されている。
クロテンフユシャクが属するウスバフユシャクの仲間を調べてみると、寒冷地に分布するもので初冬型が7種、晩冬型が3種あり、この仲間の祖先は過去に羽化時期の分断を経験し別種に進化した可能性が示唆される。
クロテンフユシャクも初冬型と晩冬型が冬の寒さによって種分化しつつあると考えられる。
そしてこの仮説を検証するための研究が続くのだが、ここから先は平行進化、遺伝的分化、系統地理解析等々、私には難しすぎる。

ーーーーーーーーーーーーー


南大沢では過去1月から2月に見られているので、厳冬期に現れ上記の寒冷地には当たらない。
しかし、寒冷地では初冬型と晩冬型に分かれて延々と繁殖しつつけてやがて種分化となるのであろうか?
何しろ、我々は一瞬しか見ていないのですからね。

内容は理解した範囲なので記述違い等ありましたらご容赦願います。

興味ある方は本(生物時計の生態学)をご覧ください。

 

こんな面白い話題を提供してくれた、生き物図鑑勉強会の木原先生に感謝です。

クロテンフユシャク

 

 

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